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【みんなのセキュリティコラム(Grafsec・SPREAD共同コラム)】
2021年 5月12日配信
『受講者主体で学びを深め広める情報リテラシー教育を目指して』
ネットセーフティ広島
代表 笹川 進吾 様
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情報リテラシー(モラルやセキュリティ)教育に、広島市電子メ
ディア・インストラクターとして携わって11年。
当初は、「危険!」「アブナイ!」「使うな!」の一本槍で一方
的に喋るだけの講座。
しかし、携帯電話からスマートフォンが普及し、発展してゆくイ
ンターネットを考えた時に、これからは、青少年をはじめみんな
ネット社会で生きてゆく。
もう一つは、啓発の場で保護者の悩みは、ネットトラブル等に絡
む悩みであるが、突き詰めると「子育て」そのものの悩み。
さらに年々低年齢化し拡大するネット機器利用。
新たなデジタルネイティブ世代の啓発の必要性。
講座の内容を見直さなければ!
幸いにも、Grafsecなど全国の啓発の仲間の集い、文科省フォー
ラムなどにも参加。多くの研究成果を取り入れ、さらに、各地の
取り組みの良いところを取り入れることを続けました。
受講者主体で学びを深める「自ら考え、互いに学び、継続して学
ぶ」参加型講座を作り上げました。
講座の学び方として「①質問に回答しながら学ぶ ②自分ごとと
とらえて学ぶ ③互いに相談しながら学ぶ ④相手を思いやりなが
ら学ぶ ⑤継続して学ぶ」方法をとっています。
講座の手法として「①事前アンケート ②事後アンケート ③クイ
ズ ④寸劇上演(主催者側) ⑤紙芝居上演(幼児・小学生対象)
⑥かるた遊び(小中学生対象) ⑦動画視聴」を取り入れ、学ぶ
効果も高めています。
主催者には、事前と事後アンケートを必ず提案しています。
特に事後アンケートは講座から1か月程度たった時点での受講者
の行動変容度を見るチャンスとして提案し続けています。オン
ラインのサイト上でのアンケートを主催者に提案し、受け入れ
やすくなっています。
受講者がより深く学ぶ「参加型プログラム」も提案しています。
①相手を思いやるあたたかな親子の絆をつくる「コーチング」
②作って学び、遊びながら学ぶ「情報モラルかるたづくり」
③作って学び、観ながら学ぶ「情報モラル紙芝居づくり」
④問題点をまとめ伝え合う「寸劇づくり」
⑤テーマごとに深く学ぶ「ワークショップ」
⑥徹底的にしゃべり合い明日の行動指針を見いだす「しゃべり場」。
保護者向け講座で良く実施する一例。
最初にスマホ等のマナー問題を自分で考えてもらい、その後トラ
ブル事例もクイズを出し、答えを隣同士で相談して回答してもら
います。
最後に、相手を思いやるあたたかな親子の絆をつくる「コーチン
グ」で、親子の会話に傾聴と承認を促し、家庭に帰り、親子協働
での学びの実践に備えてもらった上で終わる内容。
それまでの講座に比べ、「とても良かった」という多くの声をい
ただいています。
今後、オンラインでの講座が増えるでしょうが、Zoomのブレイク
アウトルームを最大限活用するなど工夫や新たなプログラムを取
り入れ、受講者同士の知見を引き出し、受講者が「自ら考え、互
いに学び、継続して学ぶ」を身に付け、生涯学び続けられる講座
を展開していきます。
【執筆者(笹川 進吾 様)プロフィール】
ネットセーフティ広島(2020.1.7結成)代表
街や邑のコーディネーター、SNS地域活用アドバイザー
資格
広島市電子メディア・インストラクター(広島市教育委員会2010
年認定)
ネットセーフティ・アドバイザー(一般社団法人セーファーイン
ターネット協会2019年認定 他
経歴
広島市電子メディア協議会副会長(教育・対外対応)(2013~19年)
広島市PTA協議会常務理事・広島市立井口明神小学校PTA会長
(2005~10年)
広島市西区井口明神学区社会福祉協議会副会長(2008~9年)
広島市ICTビジョン検討委員会市民委員(2009~10年)
広島市男女共同参画推進連携会議委員(2008~16年)
広島市生活消費審議会専門委員(2016~20年)
ネットセーフティ広島
https://nsh3749.jimdofree.com/
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