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【みんなのセキュリティコラム(Grafsec・SPREAD共同コラム)】
2021年 9月 8日配信
『情報リテラシーの学びを止めない!
~時代に応じた講座の「形」と「進化」~』
益田市情報リテラシー向上推進協議会
事務局 植田 幸司 様
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令和2年3月、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のために益田
市内の小中学校も休校となりました。当たり前だった人と人との
つながりが急にできなくなってしまいました。
益田市情報リテラシー向上推進協議会では、毎年、市内及び近隣
の津和野町、吉賀町とも連携し、講師の吉岡良平さん(Grafsec
常務理事/株式会社ラック サイバー・グリッド・ジャパン副GM)
に来訪していただき、「LAC情報リテラシー啓発巡回講座」を行
っています。学校再開後も、多くの行事が中止となる中、子ども
たちの情報リテラシーの学びを止めない!という強い想いのもと、
令和2年度は、オンライン会議システムを用いて実施しました。
担当者が各学校にPCやルーターを持ち込み設置し、東京にいる
吉岡さんに研修をしていただきました。コロナ禍の中で、子ども
たちはインターネットに接する時間も増えている中だったので、
この時期に研修ができたことを「ありがたい。」と言っていただ
けることがたくさんありました。
そして迎えた令和3年度、コロナウイルス感染症の拡大は止まらず、
今年もオンラインで講座を実施することにしました。大変好評だ
ったこともあり、昨年度を上回る21校の申込みがありました。また、
この1年の間に、学校にはGIGAスクール構想に基づき、高速・大容
量の回線やカメラ付端末が整備されました。
そこで、今年度は①先生方にも遠隔・オンライン授業に慣れても
らえるようにできるだけ機材の準備や進行はそれぞれの学校でや
ってもらう、②講座の中で講師の先生とやりとりをする時間を確
保し、オンラインでもつながりを感じられるようにする、という
ねらいをもち講座を計画しました。
今、前期の14校が終了したところです。先生方は、自分たちで準
備や進行をされることで、このオンライン会議システムは、例え
ば社会科のインタビュー調査に使えるぞというようにICT機器を普
段使いできる可能性を感じておられます。また自分で機器を使わ
れることで、子どもたちに端末を使わせる機会には、この講座で
学んだことも、繰り返し指導する必要性も感じておられます。
子どもたちは講座での吉岡さんとの対話を通して、より自分事と
して情報リテラシーを考えられるようになっています。確かに事
前の打ち合わせに少し時間はかかりますが、オンラインを使って
も深い学びができることがわかりました。オンラインという場所
を飛び越える道具でこれまで実現できなかった出会い(今回も2校
一緒に学ぶことがありました)も生まれています。
コロナウイルス感染症の拡大によりICT機器が趣味や娯楽に使うも
のから、本当に日常の生活、そして学習でも使う道具となりました。
だからこそできる情報リテラシーの学びをこれからも模索し、進
めていきたいと考えています。
【執筆者(植田 幸司 様)プロフィール】
益田市情報リテラシー向上推進協議会 事務局
益田市教育委員会 指導主事
2021年より現職。学力育成の指導主事の業務の傍ら、小中学校の
情報リテラシー教育に取り組む。
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