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【みんなのセキュリティコラム(Grafsec・SPREAD共同コラム)】
2022年 5月11日配信
『これからの障がい者(児)を取り巻く環境変化と
インターネット環境変化(Web3.0)に伴う
サイバーセキュリティの重要性について』
香川県難聴児(者)親の会
会長 鎌田 浩二 様
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私たち香川県難聴児(者)親の会は2009年5月に設立し、今年
5月で13年を迎えました。
主な活動として、会員同士の交流や意見交換、難聴や補装具(補
聴器・人工内耳)への理解啓発、行政や教育委員会への意見具申
などを行っております。
10年程前より音を確実にきれいに伝える事を目的に、補装具や
補聴支援機器等の急速なデジタル化が進みはじめました。そして
難聴児・者のみならず障がい者へのデジタルという視点が私的に
生まれてきたのもこのころではなかったかと思います。
更に補装具とスマートフォンが連携して操作性の観点からとても
利便性が向上し始めましたが、一会員からの相談でセキュリティ
への対策が必要と感じる出来事がありました。それは人工内耳を
連携していたスマートフォンがウィルスに感染され、なおかつ人
工内耳の基盤へもダメージがあったのです。その為親の会として
ICT・インターネットやセキュリティについての勉強会を増やして
いくきっかけとなりました。
職場や家庭でインターネットを使用するのが当たり前となった現
在、サイバーセキュリティに対する意識は今まで以上に高くしな
ければならないと考えております。今、世界のインターネット環
境はGAFAMと言った巨大IT企業のプラットフォーム上にあり、購入
履歴や検索履歴と言った情報が当たり前に保存され、ユーザーに
とっては便利な社会となっています。
しかしながらそれもすべて情報が巨大プラットフォームに蓄積さ
れているからこそであり、インターネットに簡単に繋がるスマー
トフォンやパソコン、そして職場や自宅にある無線ルーターとい
ったインターネットの入り口が多ければ多いほどサイバー攻撃を
受けやすくなります。
今後新たなインターネット社会が来ると言われております。先ほ
ど述べた巨大プラットフォーム上から、ユーザーが自分自身のデ
ータ、アイデンティティー、運命をコントロールできる、自律分
散型でかつ公正なインターネット社会(Web3.0)が来た場合は、
更なるサイバーセキュリティについて自分自身の責任の下対応し
なければなりません。
未だに続く近年例にないパンデミックとなった新型コロナウィル
スや、ウクライナ情勢に関わるサイバー攻撃と言った世界を取り
巻く環境が目まぐるしく変化している以上、私たち一人ひとりが
現状や情報をしっかりと把握し、世界に目を向けインターネット
やサイバーセキュリティについて更に正しく理解する必要があり
ます。
その為にもGrafsecなどの啓発団体の活動はこれから更なる重要度
が増すかと思いますし、私事で恐縮ですが3年前にご縁をいただ
き当時デジタル改革担当大臣秘書として活動を始めたおかげで、
国が進めるデジタル改革(DX)やサイバーセキュリティと言った
事を多く勉強させていただいております。これからも勉強させて
いただいた事をしっかりと会員皆様に提供してまいりたいと思い
ますので引き続きよろしくお願い申し上げます。
【執筆者(鎌田 浩二 様)プロフィール】
香川県難聴児(者)親の会 代表
全国難聴児を持つ親の会 前会長
ユニバーサルマナー検定3級取得
ダイバーシティアテンダント検定取得
自民党デジタル社会推進本部長 衆議院議員平井卓也 秘書
Grafsec企画運営会議 構成員
デジタル活用支援員
香川県難聴児(者)親の会
http://takamatsusolution.com/kagawanancho/
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